2011年10月8日土曜日

こころのキー配列

デスクトップとノート、2台のパソコンを併用している。

デスクトップパソコンにつないでるキーボードは、親指シフト配列。

佐々木の親指シフト配列使用歴は、19歳で富士通製ワープロOASYSを買った時から数えて、既に20年以上。

予備校職員時代にMacintoshで仕事していた時も、わざわざMacintosh用の親指シフト配列キーボードを買ってつないでいた。

翻訳者になって、まれに翻訳会社に出向いての仕事があった時は、わざわざ私物の親指シフト配列キーボードを持ち込んでいたほど。

2年ほど前から取材などのために使い始めたノートパソコンは、JIS配列キーボード。

親指シフト配列のノートパソコンは、富士通製以外選択肢がないし、高価なので、仕方なく。

もちろんカナ入力ではなく、ローマ字入力で使っている。

ノートパソコンを買った時は、当然、家ではデスクトップ、外ではノート、と使い分けるつもりだった。

ところが不思議なことに、家でもノートパソコンで書いたほうが書きやすい、と感じるケースが出てきた。

ある種の文章は、親指シフト配列のキーボードでは書きづらい、と感じるのである。

それは、自分の思いや考えとは無関係な文章。

具体的には、インタビュー記事広告の文章。

インタビュー記事広告の文章は、「広告主の顧客」という他人の言葉を、「広告主の見込客」という他人に読ませて、「広告主」という他人の利益になる感想を持たせるために、書かかれる文章である。

他人の、他人による、他人のための言葉。

これを親指シフト配列のキーボードで書くことに、なぜかものすごく抵抗を感じる。

親指シフトキーボードで、日記やら私的メールやら、20年以上も自分の思いや考えを表現し続けた結果、自分の内面と親指シフトキーボード配列が、直結したような状態になってしまっているらしい。

親指シフトキーボードで書くときは、「自分の内面を表出する」という感覚がある。

心の奥の思いに反する言葉を嘘と呼ぶならば、「親指シフトで嘘はつけない」と言っても大げさではないような感覚。

これに対してローマ字入力で書くときは、まさに「文章を作成する」という感覚。

他人の、他人による、他人のための言葉をつむぎやすいのも当然である。
 
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